オオルリシジミとは

オオルリシジミについて知っていますか?

私たち、「阿蘇は箱舟プロジェクト」は自然を後世に残す活動の一環として、「オオルリシジミ」という蝶の保護活動を行っています。ここでは、オオルリシジミの紹介と本プロジェクトとの関連性について紹介しています。

        

           オス♂            メス♀

(※黒色の小さな点や羽の黒いところがオスより広い)

分類:    節足動物門 昆虫綱 チョウ目 シジミチョウ科
学名:    Shijimiaeoides divinus asonis
時期:    4月下旬〜6月中旬
生息地域:  阿蘇地域 (長野県の一部)
カテゴリ:  絶滅危惧種IB類(環境省)・指定希少野生動物(熊本県)

~特徴~

① 翅を広げた大きさが約3cmの瑠璃色をしたとても希少な蝶である。

② クララというイネ科の植物の蕾に直径 0.5 ミリくらいのタマゴを産む。

③ 幼虫はマメ科植物のクララの花芽のみを食べる。

④ 幼虫はアリと共生関係を持つことでも知られる。

※ オオルリシジミの天敵として,メアカタマゴバチという寄生バチがいる。

野焼きをしない場合と,野焼きを行った場合を比べると,野焼きを行った場合の方が,メアカタマゴバチは減り,寄生率は下がる傾向が最近の研究で明らかになってきている。また,ルリシジミもクララを餌にしており,クララが少ない場所では,オオルリシジミはルリシジミの影響も受けると考えられる。管理された草原では多くのクララが生えており,このような場所がたくさんあればルリシジミの影響も少なくなる。

~オオルリシジミの一生~

~本プロジェクトとの関連性 (課題点とその対策)~

課題①:不法採集者の存在  対策:パトロール活動

オオルリシジミは絶滅危惧種に指定されているため非常に珍しい蝶である。そのため、不法採集者がその蝶を捕まえて売却しお金に変えてしまう可能性がある。
→熊本キャンパスのメンバーが、オオルリシジミの生息地域のパトロールを行う。

 

課題②:地域の農家の方々の高齢化 対策:除草活動 野焼き

オオルリシジミは草原性の蝶であるため、クララが生息する草原が必要不可欠である。従来は、この活動は地域の農家の方々が行っていたが、高齢化により思うように活動ができない状況である。
→熊本キャンパスのメンバーが代わりに除草活動や野焼きの見学を通して、阿蘇の草原を維持することの大切さを学ぶ。